「第6次エネルギー基本計画」が閣議決定 ~再エネ最優先には地方の脱炭素が欠かせない~

2021.11.08 Update

再エネ カーボンニュートラル

「第6次エネルギー基本計画」が閣議決定 ~再エネ最優先には地方の脱炭素が欠かせない~

10月22日に閣議決定した第6次エネルギー基本計画2050年のカーボンニュートラル実現に向けた課題や、2030年の電源構成の見通しも明らかになりました。

「再エネ最優先の原則」で再エネ比率アップ

エネルギー基本計画とは、国のエネルギー政策における中長期的な基本方針となるもので、3年ごとに見直しされています。

今回、閣議決定された第6次エネルギー基本計画では、再生可能エネルギー最優先の原則が掲げられました。2050年のカーボンニュートラル実現2030年の温室効果ガス36%削減に向けた道筋を示しています。

計画全体は

 (1)東電福島第一の事故後10年の歩み

 (2)2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応

 (3)2050年を見据えた2030年に向けた政策対応

という3つのパートで構成されています。

エネルギー基本計画では、国全体のエネルギーをどのような発電方法で調達するかというエネルギーミックス(電源構成比率)も注目されます。今回の第6次基本計画では、事前の案のとおり、再生可能エネルギー36~38%、原子力20~22%、LNG・石炭・石油等を合わせた火力発電は41%とされました。

中でも、再生可能エネルギーの比率は、前計画の22~24%より10ポイント以上増加しました。その一方、火力発電は15ポイント減少しています。原子力発電の比率は据え置きとなりました。

(出典:経済産業省『第6次エネルギー基本計画の概要』)

地域との共生で再エネ導入拡大を目指す

2030年に向けた再生可能エネルギーに関する政策対応のポイントは「国民負担の抑制と地域との共生を図りながら最大限の導入を促す」とされました。

具体的には、改正温暖化対策法に基づく再エネ促進区域の設定(ポジティブゾーニング)などにより、導入拡大を目指すとされています。ここで重要な役割を担うのが、市町村などの地方公共団体です。地方創生につながる再エネの導入が期待されています。
(参考『改正温対法、カーボンニュートラルに向けた地方自治体の役割に期待 | SMART CITY NEWS(スマートシティニュース)』)

また、安全対策などの事業規律の強化とコスト低減を同時に進め、次世代太陽電池の研究開発も加速するとされました。

省エネ法の対象に非化石エネルギーも検討

上記のエネルギーミックスでは、省エネの見通しも示されています。省エネのボリュームは、前計画の5,030万klから引き上げられ、6,200万klとなりました。産業、業務・家庭、運輸といった部門の垣根を越えて、徹底的な省エネの強化が求められています。

また、地方公共団体全体のエネルギー管理にかかわる省エネ法に関して、法改正を検討する旨も盛り込まれています。現在の省エネ法の対象である化石エネルギーだけでなく、非化石エネルギーを含むエネルギー全体の合理化を目指す規制体系に見直しされるとみられます。

今後は、第6次エネルギー基本計画に基づいた具体的な施策が打ち出されますが、地域における脱炭素は引き続き重要な位置を占めています。「脱炭素先行地域」に代表される斬新な施策とともに、省エネ法などの改正についても注目していきましょう。

制作:office SOTO 山下幸恵 Facebook