国交省、総務省は防災やGXを強化へ。2025年度概算要求

2024.09.24 Update

スマートシティ まちづくり 防災 官公庁

国交省、総務省は防災やGXを強化へ。2025年度概算要求

2025年度予算の概算要求として、国土交通省は、スマートシティの社会実装の加速に関する概算要求を増額しました。また、総務省は、消防防災力・地域防災力を強化するとしています。スマートシティに関する内容をピックアップしてご紹介します。

 

国土交通省の2025年度概算要求のポイント

国土交通省は、2025年度予算概算要求として、総額7兆947億円を計上しました。近年の自然災害や気候変動によるリスクを踏まえて防災・減災対策を強化するほか、脱炭素社会の実現に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)の推進、PPP/PFIの推進に関する概算要求が増額されています。

 

① 令和6年度能登半島地震を踏まえた防災・減災対策(事項要求)

平常時から災害を想定した対策を施す「事前防災」の観点から、上下水道の耐震化などの地震対策を進めるとされました。なお、防災・減災、国土強靭化の5か年加速化対策に関しては、具体的な金額を示さない「事項要求」とし、予算の編成過程で検討するとされています。

 

②グリーンインフラ、まちづくりGX等のインフラ・まちづくり分野における脱炭素化の推進(193億円)

自然が持つ機能を活用するグリーンインフラを使って脱炭素化を進める事業には、全体で193億円が計上されました。都市における緑の確保や暑熱対策の推進も踏まれています。

 

③カーボンニュートラルポートの形成、持続可能な航空燃料の導入促進、ゼロエミッション船の導入促進等の交通分野における脱炭素化の推進(156億円)

鉄道、自動車、道路、海事、港湾、航空といった交通分野における脱炭素化を推進するために、156億円が計上されています。空港などへの再エネ発電設備の導入推進のほか、洋上風力発電の基地港湾の整備などに関する項目も含まれています。

 

④PPP/PFIの推進(80億円)

先導的な案件の形成や、産官学金が連携したプラットフォームを通じた案件形成などに対して支援が行われます。スモールコンセッションや、上下水道の効率化・基盤強化のためのウォーターPPPの導入推進なども盛り込まれています。

 

⑤スマートシティの社会実装の加速(52億円)

デジタル田園都市国家構想の実現を目指し、スマートシティの社会実装の加速を図るとして、52億円を計上しています。新技術や官民データを活用して地域の課題を解決し、新たな価値の創出を図るスマートシティの実装を加速するとともに、基盤となる3D都市モデルの整備などを推進するとしています。

(参考:https://www.mlit.go.jp/page/content/001760274.pdf

 

 

総務省の2025年度概算要求のポイント

総務省は、2025年度予算の概算要求として、18兆8336億円を計上しています。能登半島地震を踏まえて、通信・放送インフラの強靱化、消防防災力・地域防災力の強化が大きく打ち出されています。また、地域DXの推進に950億円、地域活性化や人材の充実などに34億円が掲げられています。

 

ローカル10,000プロジェクト等の推進(11.4億円)

産学金官の連携により、地域の資源と資金を活用した地域密着型事業の立ち上げを支援するとしています。地域の経済循環を創出し、地域資源を活用した地域エネルギー事業を立ち上げるエネルギー供給事業導入計画(マスタープラン)の策定などを支援するとのことです。

(参考:https://www.soumu.go.jp/main_content/000965156.pdf

 

 

制作:office SOTO 山下幸恵 Facebook